国際理解講座「ウズベキスタン講座」を開催
日時 : 2018年9月1日(土) 10時~11時20分
場所 : 清洲市民センター201集会室
講師 : ウミリデノブ・アリシェル氏
講師のアリシェルさんは、ウズベキスタン東部のフェルガナ出身。名古屋大学と提携するタシケント国立法科大学で日本語と日本の法律を4年間学ばれました。2007年に名古屋大学大学院法学研究科で国際経済法を研究するため来日し、同課程修了後、名古屋大学の特任助教、その後2017年4月からは名古屋経済大学にて准教授として勤務されています。
当日の講座では、近代のウズベキスタンの歴史は、① ロシアによる征服の時代(1868~1918年) ② ソ連時代(1918~1991年) ③ 新ウズベキスタンの時代(1991年~ )に分けられること、また、領土・気候、経済・国際関係、社会・暮らしなどのそれぞれの分野で、相反する二面があることが説明された。
領土:面積的には広いが、砂漠が多く使える土地が少ない。
気候:西部では45℃を超えるほど暑くなる一方、とても寒い地域がある。
経済・国際関係:従来の関係から旧ソ連との関係が強い一方、近年は中国が「一帯一路」構想の下、シルクロード経済ベルトを構成する国として位置づけ、トンネルやガスパイプラインの建設を進めており、中国との関係が深まっている。
社会・暮らし:
・伝統的なイスラム社会としてのアジアのウズベキスタンと現代的なヨーロッパのウズベキスタン
・食べ物はドライフルーツなど美味しいものが多い一方、ピラフなど脂っこくおなかを壊しやすい。
・喧嘩が多い一方、お客様を大事にしホスピタリティのあるウズベキスタン人
・受験生は多いが、私立大学が少なく大学が少ない。
・早く結婚するが、遅く自立するウズベキスタン人
日本とウズベキスタンの関係:
・言葉・文化の面では共通点が多い。ウズベキスタン語は日本語と語順が同じ。Navoi劇場は第2次大戦後シベリア抑留日本人が建設に携わり、地震にも耐えた堅固なたてものであり、日本人への感謝の気持ちがある。
・中国や韓国と比べ、日本企業の進出は少なく、経済的結びつきは弱い。
日本人にとってウズベキスタンはなじみの薄い国ですが、この講座を聴き、一度ウズベキスタンを実際に訪れ、自分の目で見たくなりました。